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第47回日本癌局所療法研究会
会長 大塚 将之
千葉大学大学院医学研究院 臓器制御外科学 教授
このたび2025年5月9日に第47回日本癌局所療法研究会をお世話させていただくことになりました千葉大学大学院臓器制御外科学の大塚将之でございます。われわれの教室で当番世話人を務めさせていただくのは、第37回研究会を2015年に宮崎 勝名誉教授が担当させていただいたのに続いて今回が2度目となり、10年ぶりの開催となります。また、本研究会は1980年に第1回が、動注癌化学療法研究会として開催されておりますので、ちょうど45年目ということになります。このような歴史と伝統をもつ本研究会をお世話させていただくことは大変光栄であり、大辻英吾会長はじめ、役員・会員の皆様に厚く御礼申し上げます。
多くの癌治療は局所療法と全身療法をうまく組み合わせることによってなされるものではありますが、やはり局所をコントロールすることが治療を成功させる上で最も重要な鍵となることから、今回のテーマを「今こそクローズアップ!癌局所療法」とさせていただきました。ひとことで癌局所療法といっても、内容は多岐にわたり、それぞれが確実に進歩しています。究極の癌局所療法である外科治療においても確実性と合併症を少なくする技術や周術期管理の進歩が癌治療にも貢献していますし、放射線療法においても陽子線や粒子線による治療やMRリニアックなどの即時適応放射線治療など確実・有効な方法が行われるようになっています。薬物療法においても免疫チェックポイント阻害剤が多くの癌腫に用いられるようになり、癌局所微小環境との関連が重要視されています。このような中で、癌治療はいまや本格的な集学的治療の時代となり、どのようにそれらの治療法を組み合わせて最も有効性の高い癌局所療法を達成するか、ということが大きなテーマと感じています。そして、これらのことは根治をめざす癌治療だけではなく、症状緩和をめざした癌治療にも通ずるものと考えています。
本研究会は、癌治療にかかわる多くの診療科の先生方、癌治療学を研究されている先生方が一同に会し、横断的に議論できる場を提供する大変ユニークな研究会であります。また、「最新医学セミナー」を通して最新の癌治療にかかわる情報も得られるように準備をすすめてまいります。是非とも多くの先生方にご参加いただき、活発な議論を通して実りある研究会となるよう、ご協力いただきたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
5月の千葉幕張はすがすがしさを感じられる、1年でもっとも良い季節であります。たくさんの先生方にお会いできることを心より楽しみにお待ち申し上げます。