第31回日本ワクチン学会、会長:園田 憲悟(KMバイオロジクス株式会社)/第68回日本臨床ウイルス学会、会長:竹田 誠(東京大学大学院医学系研究科・医学部・微生物学)

第68回日本ワクチン学会 会長挨拶

ご挨拶

代表世話人:竹田 誠
第68回日本臨床ウイルス学会
会長 竹田 誠
東京大学大学院医学系研究科・医学部・微生物学

このたび、第68回日本臨床ウイルス学会学術集会を、熊本市において開催させていただくこととなりました。本学術集会は、第31回日本ワクチン学会学術集会との合同学術集会として開催いたします。ウイルス学、ワクチン学、臨床医学、公衆衛生学をはじめ、感染症に関わるさまざまな分野の研究者、医療従事者、関係者が一堂に会し、感染症の理解と制御に向けて議論を深める貴重な機会となることを願っております。開催にあたりご尽力、ご支援を賜りました関係各位に、心より御礼申し上げます。

本学術集会のテーマは、「強靭な感染症エコシステムを築く」です。

感染症対策の原点には、ウイルスを知ることがあります。ウイルスがどのように増殖し、宿主に適応し、伝播し、病気を引き起こすのか。そして、それに対して宿主がどのように応答するのか。その一つひとつを明らかにする研究の積み重ねが、診断、治療、予防へとつながり、やがて人々の生命と社会を守る力になります。一方で、未知の感染症はこれからも出現し、既知の感染症についても、なお克服すべき多くの課題が残されています。

こうした感染症に立ち向かうためには、基礎研究、臨床研究、疫学、公衆衛生、ワクチン・医薬品開発、製造、行政など、それぞれの領域に蓄積された知識、技術、人材を平時からつなぎ、必要なときにその力を最大限に発揮できる仕組みを築いておくことが重要です。それこそが、本学術集会のテーマに掲げた「強靭な感染症エコシステム」であると考えています。

日本臨床ウイルス学会と日本ワクチン学会の合同開催は、ウイルスを理解する科学と感染症を予防する科学、そして基礎研究と臨床・社会をつなぐ貴重な機会です。それぞれの立場から得られた知識と経験を持ち寄り、分野を越えて議論することで、新たな発想や連携が生まれることを期待しています。とりわけ、これからの感染症研究と対策を担う若い研究者や医療従事者にとって、新たな出会いと挑戦につながる場となることを願っています。

今回、私たちは熊本の地に集います。大きな自然災害を経験しながら復興への歩みを続けてきた熊本は、危機への備えと、それを乗り越える「強靭さ」について考える本学術集会にとって、意義深い開催地であると感じています。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、復旧・復興がさらに進むことを願っております。

多くの皆様を熊本の地にお迎えし、活発な議論と交流が生まれることを楽しみにしております。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

敬具